24 偽りなく君の手を取る
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「確かにキムラスカと技術協力するという話に、承認印を押しました」
飛行実験は始まっているはずです。イオンがにっこり微笑むと、私だけでなくルークたちの顔色が変わる。ぱぁっー、と効果音を付けたくなるくらい、一気に明るくなる。
「本当!?」
「それだ!その飛行実験に使ってる奴を借りてこうよう!急げばマクガヴァンさんたちを助けられるかもしれない!」
それが本当ならルークの言うとおり助けられるかもしれない。期待が膨れ上がる。
「しかし間に合いますか?アクゼリュスとは状況が違うようですが、それでも……」
間に合うという保証はない。アクゼリュスの時は崩落が始まってさっさと崩れ落ちてしまったけど、セントビナーの崩落はだいぶゆっくりなような。だからと言ってシェリダンまで行って頼んで、OKが出たとしても最低五日くらいかかるだろう。淡い期待はあっさりと消え去っちゃうのかな?
「兄の話ではホドの崩落にはかなりの日数がかかったそうです」
魔界と外殻大地の間には、ディバイングラインという力場があって、そこを越えた直後から急速に落下速度が上がる、ティアがたぶんセントビナーなそうなのだろうと言う。かなりの日数、ならなんとかなるかな。
「やれることだけやってみたいよう!何もしないよりはマシだろ!」
何もせず、ただ見てるのは私の性には合わない。足掻けるなら足掻きたい。もう後悔は嫌だ。せっかくの機会も全てパァになる。何より……たった一人の弟を目の前で亡くすのも嫌だ。あの時のように、自分の目の前で家族が消えるのは見たくない。理由は違うとはいえ。
「よし、急いでタルタロスへ戻ろう!」
シェリダンがあるのはキムラスカ領。キムラスカ軍に捕まらないようにしなければならないけど。キムラスカの王族であるルークとナタリアがいるとは言え、マルクトの住民のために力を貸してくれるかそこが実は心配だけどね。ともかく、まずは行ってみないと。