24 偽りなく君の手を取る
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「紫鶴。一気に終わらせますよ」
少し振り返ればジェイドが譜陣を展開させている。これ以上時間を掛けるわけにもいかない。一度葛の葉を鞘へと戻し、一気に譜業兵器へと走り出す。譜銃で援護していた紫季も銃を仕舞い同様の動きをする。ただ梓水は左ではなく右に携えて。
「「紫幻―三の式、霞」」
同時に左右から刀を抜刀し薙払う。亀裂の入った箇所からバチバチと火花を散らす。
「上出来です。旋律の戒めよ、死霊使いの名のもとに具現せよ――ミスティック・ゲージ!」
刀を鞘に戻し二人同時に後ろへと飛ぶ。その直後にジェイドの詠唱が終わる。止めの秘奥技が見事に直撃し、爆発した。ただ威力が強すぎたのかその衝撃で街の門は崩れ落ちた。
「力というものを、思い知りなさい!」
「あああああ!私の可愛い、カイザーディスト号がぁ!覚えてなさい!今度こそおまえたちをギタギタにしてやりますからねっ!」
門を壊したことは悪びれないんだ。まあ、ジェイドだしね。無駄だと思うが、言って追跡させる。さてと、と紫季へと向き直るとそこにはいなくてスタスタと街の奥の方へ歩いていた。避難を手伝ってくれるのかな?
「紫季っ!」
私の声に振り返る紫季。ちょうどその時、地面が揺れ地面に亀裂が入る。一気に割れた地面は崩落を始める。
「紫季!」
「危ないですよ!」
思わず飛び降りようとすればジェイドに腕を捕まれ止められる。強く引かれ、飛び降りることは出来ない。
「くそ、マクガヴァンさんたちが!」
「まって、ルーク!それなら私が飛び降りて譜歌を詠えば……!」
「待ちなさい。まだ相当数の住民がとり残されています。あなたの譜歌で全員を護るのはさすがに難しい」
裂け目ギリギリに立ち私同様に飛び降りようとルーク。それを制したのはティアで、彼女はアクゼリュスの時同様に譜歌を詠うと言った。でもそれを更に制したのはジェイド。あの時は確かに数人だったから助かった。今回はそれの比じゃない。