24 偽りなく君の手を取る
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「ニュー紫鶴ちゃん登場!」
「ニューって……」
勢いよく扉を開ければジェイドとアスラン以外がビクッとする。それでもツッコむのを忘れないのはさすがアニスだ。
「アスラン、ありがとう。一式用意してくれて」
「何を言ってるんだい。当たり前じゃないか」
こうして普通にしていればアスランってカッコいいのに。暴走すると煩いのが玉に瑕。
「ならそろそろ出発する?」
「ええ。いい感じに落ち着いたようですし、そろそろセントビナーへ向かいましょうか」
ガイの方も私の方も話は終わったし、急がなければならないし。
「ああ、使者の方から聞きました。セントビナーに行くって。でもイオン様はカースロットを解いてお疲れだし、危険だから私とここに残ります」
「アニス。僕なら大丈夫です」
セントビナーには行かないと言うアニスにイオンは役に立てるかも知れないから行くと言う。それに思い切り驚きの声を上げる。
「アニス。それに皆さん。僕も連れて行って下さい。お願いです」
じっと私たちの方を見てから軽く頭を下げる。これはどう言っても着いてくる気満々って感じに。
「師匠がイオンを狙ってんなら、どこにいても危険だと思う。いいだろ、みんな」
「目が届くだけ、身近な方がマシということですか。仕方ないですね」
「私らが守ればいいっしょ」
今までみたいにね。と笑えば、アニスの顔はくわぁっと真っ赤になる。
「もうっ!イオン様のバカ!」
と叫んだ。結構、言い出したら聞かないのがイオンだよね。
「入り口に馬車を用意してあります。よろしければご利用下さい」
「おー、アスラン。気が利くね」
歩いて行ったら時間が掛かるもんじゃない。ローテルロー橋から歩くだけで疲れたもん。馬車なら二日もあれば着くはず。
「気を付けて行ってくるんだよ」
「うん、行ってきます!」
おまじない代わりにアスランが私の額にキスすればアニスがきゃわーん!と大声を上げた。まあ、場の空気が一変したのは言うまでもない。