24 偽りなく君の手を取る
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「おや、いらしたのですか?」
「紫鶴。新しい軍服を持ってきたよ。着替えておいで」
「……ありがとう、アスラン」
この空気、嫌だ。めんどくさい全面に押し出されてて。わざとらしいジェイドを華麗にスルーするアスラン。その笑顔の奥に何が隠れてるやら。
「なんか、こえぇ……」
「さわらぬ神に祟りなしってやつぅ?」
何かを感じ取ったのかルークとアニスがコソリと話す。気持ちはわかる。
「フリングス将軍……いついらっしゃっのかわかりませんでしたわ」
「……ナタリア。注目する点が違うと思うわ」
さすがはナタリア。逃げ出したいような空気の中でその発言を出来るなんて。
「ちょっと着替えてくる……血塗れの軍服もさすがにヤだし」
自分の首から下を見れば蒼い軍服は血で染まり、もう黒く変色し掛けている。黒のインナーすらテカって見える。鉄の臭いが鼻について気持ち悪いし。
「バスルーム借りるね」
「……そこで隣の部屋を借りないのが紫鶴だね」
着替えるだけのために部屋借りるのなんて面倒くさいよ。と手をヒラヒラと振ってバスルームへ入る。中から鍵が掛かるんだし、ジェイドとアスランがいるって言うのに覗く馬鹿はいないでしょ。
「あ、全部新しくしてくれたんだ」
タルタロスで一回着替えたけど、何だかんだで汚れたから助かった。上半身は血塗れだけど。
「あーカピカピだー」
そんなに時間は経ってないと思ってたのに既に血は固まっていた。脱ぐのに困りはしないけど、自分の血だと思うと何か変な気分。あれ?そう言えばこれだけ血の臭いを嗅いでるのに何ともない。これだけ嗅いでたら暴走しそなのに。何でだろう……謎だね。まあいいけど。