24 偽りなく君の手を取る
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「紫季は……紫鶴のこと殺したいほど憎いのか?」
控えめがちに、そして瞳を揺らして私を見て訊ねるルーク。その言葉にみんなにも少し緊張が走る。
「……今は、どうだろう……次会ったときはちゃんと話をするけど」
ダアトで私たちを助けてくれた。それは間違いなくて、前とは違うってわかった。だから今度はきちんと正面から話せるはず。紫季がどう思おうと私は紫季のお姉ちゃんなんだから、それだけは変わらないんだから。
「ううん、大丈夫。紫季なら、大丈夫」
確証なんて何もない。でも感じるものはある。ガイがルークの側に居続けた様にきっと。憎しみだけが全てじゃない。少なくても私は、ジェイドたちにそう教わった。二度も刃を向けたのに、許してくれて愛してくれて。
「養子に出ようが何だろうが紫季は私の弟!たとえ嫌われようともお姉ちゃんは大好きだー!って言い続けてやるんだから」
「はた迷惑だと言われそうですねぇ」
満面の笑みを込めて言った私の決意を間髪入れずにそう言ったのは聞くまでもなくジェイドで。ほんわかした空気が流れるより先にみんなが固まった。私も止まりかけたけど、ビシッ!とジェイドを指さし、不吉なこと言うなぁ!と叫ぶ。
「ジェイド……実は私のこと大嫌いでしょう?」
「いえいえ、愛してますよ」
下から睨みつけてやればにっこりと微笑んで返された。胡散臭さ過ぎてどこまで信用していいかわかんないや。
「はぅわ!大佐ってばめちゃ大胆!」
この手の話になるとアニスの反応が早くて困る。ルークやティア、ナタリアなんて顔を赤くしてるし。ガイは、なんか怒ってるっぽい?イオンは…いつもよのようにニコニコしてる。
「あーはいはい」
「あははは。次言ったら大佐と言えどもこの剣の錆にしますよ」
脱力して肩を落とす。と、後ろから明るい口調なのに怖い言葉が聞こえた。それも言わずと知れた人物で。