23 過去に囚われた者へ
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「俺はこれから議会を招集しなきゃならん。後は任せたぞ、ジェイド……と言いたいところだが」
玉座を降り近づくピオニーはルークとジェイドの肩を掴んで、
「紫鶴には手を出すなよ」
といつもより低い声で言った。ジェイドは全く気にする様子はないけどルークが愕然としていた。
「僕からも言っておくよ?紫鶴を泣かせたら二度と日の光が拝めないと思ってね」
さっきまで謁見の間にはいなかったはずのアスランが満面の笑みを浮かべて立っていた。楽しそうに笑う二人にこれが当たり前だ知らないルークたちは驚きを隠せず言葉を失っている。
「気にしなくて言いと思うよ。ウザイおっさんの戯言だと流すのがオススメ」
「紫鶴、酷いや!僕は君のためを思って!」
「そうだぞ!ジェイドと一緒ってだけでも心配なんだぞ!」
「……ほほぉ。そんなことを思ってたのですか」
完全に敵と見なされたルークにこの二人は無視しろと言えば人の肩を掴んでまたギャーギャー騒ぎ出す。ティアに怒られるまでしばらく続いた。ついでにジェイドにジョンをどうしたかと聞いたら何故がピオニーが面倒を見るとか言い出した……不安だ。
帰りし土地で憎しみと向き合った。忘れてたわけじゃない。ただ、私は私を裁く度胸がなかっただけ。人の力とは言え、自らを傷つけ死を選ぼうとしてしまった。私はこんなにも恵まれていたのに。汚名を返上するためにはまずはセントビナーの住民を助けねば。そこに待ってるものなんてまだ知らない。ふと頭に過ぎったのは、両親の好きだった菖蒲の花。