23 過去に囚われた者へ
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「住民の救出に差し向けた軍を、街ごと消滅させられるかも知れないと考えているんですね」
ティアの発言に頷くピオニー。ジェイドがここに戻って報告するまではキムラスカの超振動を発生させる譜業兵器だと思っていたと。巻き込まれた張本人から聞けば間違いはないしね。
「少なくともアクゼリュス消滅は、キムラスカの仕業じゃない。仮にそうだとしてもこのままならセントビナーは崩落する。それなら街の人を助けた方がいいはずだろ!……あっ……いや、いいはずです。もしもどうしても軍が動かないなら、俺たちに行かせて下さい」
街が崩落すれば多くの人間がまた死んでしまう。ルークにはそれが耐えられない。ナタリアも願いを申し出る。自分たちなら不測の事態にも軍を巻き込まないからと。
「驚いたな。どうして敵国の王族に名を連ねるおまえさんたちが、そんな必死になる?」
ルークとナタリアの必死な申し出に驚きを露わにする。ピオニーの驚きに対してナタリアが敵国じゃない。少なくても庶民は互いの国を行き来している。その民を救うのが王族の義務だと。凛とした態度で言う。
「……そちらは?ルーク殿」
「俺は、この国にとって大罪人です。今回のことだって、俺のせいだ」
俺に出来ることなら何でもしたい。助けたいとはっきりとその意志を示すとピオニーはニヤリと笑ってゼーゼマン参謀長官を見る。
「と、言うことらしい。どうだゼーゼマン。おまえの愛弟子のジェイドも、セントビナーな一件に関してはこいつらを信じていいと言ってるぜ」
「陛下。こいつらとは失礼ですぞ」
はあ、と溜息を吐くゼーゼマン参謀長官。ジェイドがセントビナーの住民救出の案を口にする。けど議会へと働きかけてくれると言ってくれた。これにルークがぱぁっと笑みを見せる。