05 望み望まれ、未来を歩む
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あれから更に一年という月日がたった。
私が暴走したことは他の兵たちには知られることなく、私が一人で盗賊団を一蹴したと報告された。その後、幾度かキムラスカと小競り合いがあった。数年前にあったケセドニアでの抗争に比べたらたいしたことも無いもの。そんな小競り合いでも私は先陣を切って戦地に飛び込み、敵兵を斬り裂いていく。何処から誰から付けられたのか私のことを"蒼炎の瞬光"なんて二つ名を付けられた。んなもんどこぞの大佐殿だけで十分なのに。
更に先だっての功績から軍入団二年で第三師団副師団長補佐に任命された。しかもまだ十八になったばかりの私がそんな地位になったものだから素直に祝ってくれる人と妬みから陰口を叩く人もいる。
「##NAME1##、カーティス大佐が呼んでるよ」
訓練場で何人かの仲間と鍛錬していると、仲の良い団員に声を掛けられた。ジェイドが呼んでいる…あまりいい予感はしなかったけど上司が呼んでいるなら行かなければならない。
「…正直めんどい。絶対ロクな呼び出しじゃないだろうし…」
「いつも思うけど…##NAME1##って、カーティス大佐にもフリングス少将にも物怖じしないよね?」
頭に手を置いて溜息混じりに言えば、仲間の一人が呆れたような感心したような言い方で訊いてくる。ジェイドはともかく、アスランは親しみやすくてすごく良い人なのにな。
「そう?…フリングス少将はまぁ、見ての通りの人だしね。カーティス大佐は…一応、孤児になった私の身元引受人だし、ね」
みんなには私は孤児と言ってある。下手に出身地を聞かれないために両親に連れられて旅をしている最中にケテルブルクで両親が魔物に殺され、一人気を失っている所を助けられたと…まぁ、大それた嘘をついている。
実際、私を発見した兵たちは両親もどきは見ていなくても私が一人で気を失っているのは見ているから、全部が嘘ではないんだけど。
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