22 帰りし白き場所で
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「紫鶴!あなたも……」
「心配掛けちゃったね」
私もネフリーの背に手を回して抱き締め返す。本当によかった、と私の頭を何度も撫でる。こんな離れたところにも私を心配してくれる人がいると思うと嬉しくなる。
「お兄さん、紫鶴……どうなっているの!?アクゼリュスで亡くなったって……」
「実はですねぇ……」
感動の再会を終え、亡くなったはずの私たちがなんでこのケテルブルクにいるのかと、首を傾げるネフリーにジェイドが説明し始める。ピオニーから命を受けてイオンと共にバチカルに向かったところから話す。そして、救援に向かったアクゼリュスでヴァンの裏切りというか、彼の目論見にまんまとハマりアクゼリュス諸共崩落してしまったと。全員がガイの背負われている一人の少年へと視線を向ける。この子はそのアクゼリュスの唯一の生き残りだと。何とかここまで来たことまで話すとネフリーは大きく息を吐いた。
「……なんだか途方もない話だけれど、無事で何よりだわ。念のためタルタロスを点検させるから、補給が済み次第、ピオニー様にお会いしてね。とても心配していらしたわ」
にっこりと微笑むネフリー。ピオニーの名前が出てジェイドと顔を合わせる。
「おや、私たちは死んだと思われているのでは」
「いくらなんでも崩落に巻き込まれたしね」
私たちの言葉にネフリーは首を振った。私たちが生きているのはピオニーだけだと。そう言い、今度はこう言った。
「死霊使いと寄ばれた男と蒼炎の瞬光と呼ばれた女がそう簡単に死ぬはずがない、そう言っていたわ」
きっと自信満々に言ったんだろうな。その姿がなんか想像できてしまう。それだけ信じてくれてると思うとこれ以上に嬉しいものはない。アスランはたぶん生きてはいないと思ったと思う。けど、ピオニーが確信を持ってそう言ったら信じてくれるだろうけど。