21 手を伸ばせばそこに
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「なあに?」
「紫季って紫鶴の恋人なの?」
しかも何か曰く付きな関係と見た!とアニスが大きな声で言うと一斉にこっちを見るみんな。恋人発言に驚いてるんだろうな。
「そ、そうなのか?」
「んなわけないでしょ」
アニスの言葉を鵜呑みにするルークに即座に返す。そんな訳あってたまるか。
「じゃあ何でさっき抱き合ってたのぅ?」
痛いところを突いて来るもんだ。って言っても私がやったんだけど。
「その説明はグランコクマに着いてからね」
「え~!」
不満そうに頬を膨らませるアニスに前に言ったでしょ。私の一任では話せないって。とおでこを小突いて言えばぶーぶー言いながらもそれ以上は聞いてこなかった。顔には聞きたいと書いてあるけど、今は話してる暇もないし。
「皇帝のいるグランコクマって、ここからだとどの辺になるんだ?」
「えっと、確か北西だよ」
今まで屋敷の外から出たことがなかったからか、これから向かう先が何処にあるのかわからない様子のルーク。ルークとティアが飛ばされたタタル渓谷からずっと北に行ったところと付け加えるとそうなんだと頷く。
「……ちょっと気になったんだが、確かグランコクマは戦時中に要塞になるよな港に入れるのか?」
「よくご存じですねぇ。そうなんです」
ガイってキムラスカの人間だよね?結構博識なんだよね。それだからかジェイドが気にしてるみたいだし。まだ開戦してないとアニスが訪ねるけど、キムラスカからの攻撃を警戒して外部からの進入経路は封鎖していると思うと答える。
「いつどうなるかわかんないから警戒はしてるかもね」
「ジェイドの名前を出せば平気なんじゃねーの?」
大佐だし一応、一個師団を任されてるんだしと言いたいんだろうけどそれは無理だろうな。ジェイドも今は逆効果だと首を振る。