21 手を伸ばせばそこに
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「ここからどこへ行けばいいんだ?」
「わかんないよ。しらみつぶしに捜さないと……」
あの許可証のおかげで教会本部へと入ることはできたけど何処へ行けばいいのやら。中は意外と広いもんだ。こりゃイオンとナタリアは何処にいるのやら。
「んなことしてたら、みつかっちまうぞ」
「なるべく目立たないようにするしかないわ」
辺りを気にしながら進む。ちらほらと見張りの兵士が見える。いくらティアとアニスがいるとはいえ見つかったら襲われるんだろうな。向こうは相当命令されてるだろうし。
「そうですね。敵に見つかったら新手を呼ばれないよう、確実に息の根を止めなければなりませんから」
「……気が重いな」
見つかったら、か。私もどれだけ手を汚すんだろう。今更なんだけど。
「行こう。立ち止まっててもイオンとナタリアは見つからないよ」
早急にこの広い建物の中からイオンとナタリアを見つけださなくちゃいけない。迷う暇もない。ともかく急がなきゃ……よくわからない何かが私を焦らせる。何かの前触れ?
「ってもどの扉も鍵掛かってるよ」
「あれなに?」
意気込んだのはいいけど侵入者対策なのか、扉の向こうに行こうにも内側から鍵が掛かっていて中には入れない。どうしたもんのかととりあえず辺りを見回すと見えたのはドラ。何でドラなんかがあるんだか。
「うーん……ミュウ。あれにアタックして」
「はいですの!」
ゴー!と言わんばかりにドラを指させばミュウは短い手を挙げてミュウアタックをする。ごぉーんっと大きな音が鳴り響くと扉の鍵が開き、集合か?と顔を出す神託の盾兵。
「何だ貴様ら!?」
「はい、ごめんよ」
私たちの顔を見るなり剣を抜こうとする神託の盾兵に私の方が先に刀を抜き放つ。小さな悲鳴を上げて兵士は倒れる。