21 手を伸ばせばそこに
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「だって、もう見た目、清純可憐な女の人~って思ったら中身これだもん」
私でも初見は美人で開いた口塞がらなかったもん。と嬉しいようなムッとするような……やっぱりと思うような。大体の人がそう言うんだよね。見た目とのギャップを。
「俺も驚かされたな」
「……ああ、もういいよ!」
顎に手を置いて思い出すように口を開いたガイ。どうせ同じ事を言うんだから聞きたくないと耳に手を当てる。みんなして人をなんだと思ってるんだか。
「いや、俺が初めて紫鶴を見たのって、ルークたちを助けるのにタルタロスの監視塔から飛び降りたときだったからな」
「……そうだったね」
思い出した。さすがにあの高さから飛び降りたら怪我するかなぁって思ってるんだか私が譜術でブレーキかけたからガイが先に落下したんだっけ。私の他にも飛び降りたのがいたから驚いた記憶だけはある。
「まさか女の子が同時に飛び降りるって思わなかったしな」
「紫鶴は突拍子のないことをしますからね」
「ジェイド、うっさい!」
だってあん時は私だけ別行動だったし。船室にいない限りは上から見渡した方が早いしさ。
「でも軍人としては凄いと思うわ」
「ティア……それってフォローになってないよ」
行動力や戦闘能力、どれをとっても凄いと言ってくれるティアに即ツッコミを入れたのはアニス。えっ?わ、私は…別に。と頬をほんのり赤くするティアの方が可愛いと思うな。
「毎度の事ながらあなたに対する反応は面白いですね」
「いいもん」
好き勝手に言えばいいよ。さすがにオールドラントに来る前から言われ続かれたことだもん。けっ、といじけてみせればはしたないですよって軽く諫められる。
「いい加減うんざりなんだもん」
終いに溜息を吐けば、あはははっとか楽しそうに笑うし。人事だ思って。実際人事だけど……なんか緊張感なさすぎ。