21 手を伸ばせばそこに
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髪を切って雰囲気の変わったルークと合流した。髪の毛ってやっぱり印象を変えるなぁとは思ったけど、でも少し違った。彼の周りの空気自体が柔らかくなったというか。ジェイドに言わせたら気のせいだと言うけど。まあ、そんな簡単に人というものは変わらないとは思うけど、私はルークに何処か期待している。何かを変えてくれると。だから今はダアトに向かわねば……
「アニスはどこにいるんだろうな?」
ダアトに着いたのはいいがアニスの姿は見当たらない。まだ探ってるのか、誰かに捕まってるのかいずれにしてもアニスがいないと状況が把握できない。
「彼女は結構行動派ですからね。下手に探すより待った方がいいかもしれませんねぇ」
「背もちっちゃいしね」
あなたが言いますか?とすぐにツッコまれた。まあ、私もそんなに背の高い方じゃないけど。
「でも、セントビナーの時みたいに、どんどん先にいっちまうかもしれないぜ」
「アニスは不必要に先走ったりしませんよ。あなとちがって」
心配の意味でそう言ったルークにジェイドは大人気もなくそう返した。
相手は先日、七才児と発覚した見た目十七才の少年。もう少し柔和な表情を浮かべられないものなのかね。全く、どうにかならないかな。
「……わ、わかったよ。じゃあ待とう」
「ルーク、イヤミにまで素直になったら、大佐にこれからいじめられ続けちまうぜ?」
「どうせ、おっさんの戯言だから」
ジェイドの一言一句にビクビクと怯えるルーク。ルークにとっては色んなことがトラウマなんだろうな。特にジェイドはその対象にもなりそう。私がルークに耳打ちした言葉も聞こえたのか、紫鶴~?とこっち見てるし。
「いや、まぁ、先走ったのは事実だし」
「ふむ。絡み方が前とは違うようですね。これだと私が悪者ようではありませんか」
いや、十分悪者だよ。それよりルークも素直すぎだし。