20 変わりし君に触れる
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「紫鶴の言うとおりです。恐らくはナタリアの死を、戦争の口実に考えているのでしょう」
「そうだわ……外殻の人たちは、何故アクゼリュスが消滅したかわかっていない……」
いきなり消えたのだから知る由もない。あの場で生きていたのは私たちとアクゼリュスの唯一の生き残りのジョンだけ。あの子はショックからか怪我の後遺症からなのかまだ目を覚まさない。
「イオン様もこれを警戒して、導師詔勅を発令しようと教団に戻ったところ、捕まったようです」
「私たちが送り届けた後に軟禁したんだね」
教会内まで送っても、中は向こうのテリトリーだから何の解決にならない。
「直接バチカルに向かった方がよかったね」
「今となっては言っても仕方ありません」
後悔してもどうにもならい。それは私もルークも、もちろんジェイドもわかってる。
「よし、ルーク。二人を助けよう。戦争なんて起こしてたまるか。そうだろう?」
「……ああ。ダアトへ行けばいいのか?」
ガイの言葉に頷き、ジェイドに目的地を問うけど、当のジェイドはアクゼリュスの一件があるからそうだとは言うけどその態度は冷たい。ティアも一度失った信用は簡単には取り戻せないと厳しい言葉を掛ける。これが現実だとわかってはいるけど、やっぱり傷は付く。
「ともかく、行こう!」
彼は戻ってきた。髪を切って、頼りなさが増したけど何処か柔らかい雰囲気を添えて。確たる自信はないけど、たぶんルークはもっと大きくなる。周りが驚くくらいの成長を遂げるだろう。
後悔は人を強くするのかもしれない。私も今度こそ紫季と話して、わかってもらえないけど真実を話そう。一歩でも前に進むために