20 変わりし君に触れる
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「ガイ!」
洞窟の奥へと進んでいくと先の方に見えたのは金色の姿。あぐらを掻いて座り込んでいるのは紛れもなくガイだ。まだガイがここにいるということはルークは戻ってきていないみたいだ。
「んっ?……紫鶴!?どうしてここに?」
「私もちょっとルークにね。まだ戻ってない?」
私の姿を見て驚きの表情を浮かべる。目を大きく開け何度も瞬きをする。最近なんだか珍しいものをよく見る気がするな。
「ああ、まだみたいだ」
ガイの隣に腰を下ろす。やっぱりルークは戻ってきていないらしい。いつ戻ってくるかわからないけど、出来れば少しでも長い時間待っていたい。
「ジェイドは?てっきりグランコクマに戻ったのかと思ったぜ」
「ジェイドはタルタロスで出向準備してるよ。今イオンとナタリアをダアトに送ってきたんだ」
戦争が始まりそうだとはなんだか言えなかった。これまで一緒に旅してきたのに敵同士になってしまう気がして。ガイやナタリアがそれで離れるような人物じゃないのはわかってるけど、国という大きな境界を退くのは用意ではない。
「ナタリアも?」
「うん」
適当に言い訳するのも嘘になるからあえて何も言わない。ルークと再会できたとしたら、その後は私は軍人として開戦準備に入らなきゃいけない。そんな心配はさせる必要はないから。
「けど君がルークに会いに来るなんてな。伝言ならちゃんと俺が伝えるのに」
信用ないぜ。と苦笑するガイに違うよって首を振る。ガイを信用していないわけがない。
「近くに来たついでっていうか、この後私たちはグランコクマに戻っちゃうでしょ?会う機会なんてそうそうないし」
私はみんなほどルークを見限ってはいない。もし戻ってきた彼が微々たるでも変わっていたら、その成長が見られるのなら最後かもしれないから、見たかった。