20 変わりし君に触れる
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「はぁーっ。レプリカのことってムズカシイ。これって大佐が考えた技術なんですよね?」
「……ええ、そうです。消したい過去の一つですがね」
「……後悔できる過去があるから人は成長するんだよ……」
人のことを言って置いてなんだけど私自身が成長できているのかなんてわからない。消したい忌まわしい過去は私に何を残したのか私自身にしかわからないけど、でも……それが身になっているかがわからない。
「紫鶴?どうしたのぅ?」
「うん?何でもないよ。まぁ悪いことに使わなきゃレプリカ技術もいいんじゃないってね」
ヤバいヤバい。顔に出てたかも。話すと決めてはいるけどまだピオニーの許可は取ってないんだから今話す訳にはいかない。
「……そろそろ引き上げるぞ」
ここにこれ以上いても何の情報を得ることはできないだろう。長居するのはごめんだから丁度いい。じめじめしてなんだか気持ち悪いし。みんなも同意して来た道を戻り始める。
「……気をつけろ。何かいる」
「え……!?」
半分ほど戻り掛けたところでアッシュが急に立ち止まる。確かに何か気配を感じるけど……海、のほうから?アッシュもそう感じたのか剣を手にし一点の方を見つめている。そして海面から現れたのは一体の巨大な魔物とあとはこの洞窟内で何度か相手してきた魔物が数体。
「うわぁ、めんどい」
「紫鶴!サボってないで手伝ってよぅ!」
「てめぇ…人にばっかり働かせてるんじゃねぇ!!」
結構、戦闘もこなしてきたからいい加減ウンザリしてきた。刀は手にしているものの切り込むのが面倒で動かないでいると怒られた。前衛に出ているアニスとアッシュは魔物の攻撃を防ぎつつ何とか相手をしていた。
「はーいはい」
サボってる……か。まあそれまでは頑張ったんだから少しくらいと言いたい。と言えない。うん、雑魚ならともかくこんなの相手にサボってるわけにもいかないか。