19 彷徨える心
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「こんな所にいやがったか」
「今度はアッシュなの」
次から次へと。ガイの次はアッシュ。私ってば大人気?まあ、いいか。私も私でアッシュに用があったし。
「紫季からの伝言だ」
あの子からの伝言。紫季が私に伝言って……私が憎くて殺したくて仕方なかった紫季が何を伝言するって言うんだろう。
「もし次に会う機会があれば話は聞く」
だそうだ。話を聞くって言われても……何を話したらいいのか。今までのことを思い出すと何をどう話をすればいいの。私ってばこう言うのに弱いのか。予想だにしてなかったというか、戦うことならそんな事にも本能で対処してしてしまう。それ以外のことはてんでダメなんだ。今ここでそれを思い知らされるとは思わなかった。
「次、か。そうだね」
何を話せばいいかなんてその時に考えればいい。話を聞いてくれるなら、話をしてくれるなら、きっと大丈夫。
「もういきなり斬りつけることはないだろう」
「そんな事をしたら私が返り討ちにして差し上げますよ」
今までのことを思い出してかアッシュが小さく肩を竦め息を吐く。それに返事するかのように物騒なことを言ったのはイオンとともに今後の話をしていた筈のジェイドだった。
「あ、ジェイド。おかえり」
「ええ、ただいま」
「………なんだその会話は」
ついつい深く考えずにパッと頭に浮かんだ言葉を口にするとジェイドはそのまま乗っかって返す。それにアッシュは呆れたような視線を向けて一段と深く眉を寄せる。
「あまり気にする必要はありませんよ。それと、例の作戦、アクゼリュスのセフィロトを利用すれば行けそうです」
さっきの話の結果を伝えると何故かアッシュの顔が歪む。自分で言っておいてその表情は如何なものか。何でもないとアッシュはジェイドが失礼なことを言ってもそれ以上は返さずにこの場を去っていった。