19 彷徨える心
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「少々聞き捨てならないですね」
急に不機嫌になるジェイドに深い意味はないよと視線だけ彼に向ける。ルークを味方する意味で言ったわけではないのに不機嫌オーラを全開にされると困る。雰囲気を察したアニスがイオンの手を引いて離れるし。ガイもナタリアも困った表情を浮かべて近づけないでいる。彼らにも視線を向けるとまるでどうにかしてくれと言わんばかりの視線を返される。
「さっきも言ったけど、私はルーク一人が全部悪いと思ってるわけじゃないからで、それ以上でもそれ以下でもないよ」
何をどう捉えて不機嫌になるのかは正直わかんないけど。無責任なルークに怒りを覚えなかったわけじゃないし、ジェイドたちの言いたいこともわかる。私がルークに対してそう思うのは私自身が自分を罪人だと思ってるから。認める認めないは別として。
「子供相手に妬いてる暇があったら現状打破を考えて」
「うわ、自分が原因なわりに紫鶴キツっ!」
だからなんで私のせいなんだか。一方的なのはどうなんだって言ってるだけでルークの味方じゃないのに。ああもう、面倒くさい。これじゃあどっちが子供だか。
「ルークのことはティアに任せて僕たちはテオドーロに会いに行きましょう」
「テオドーロ?」
こっちですよと案内し始めるのはイオン。聞き覚えのない名前に首を傾げればこのユリアシティの市長です。と返す。そうか、イオンは魔界のことを知ってるんだからこの街のことを知っていてもおかしくはないんだっけ。
「そのテオドーロって人に会ったら何とかなるのかなぁ?」
「外殻大地へ戻る術を教えて頂かなければなりませんものね」
あれだけの高さから落ちたんだからそう簡単には戻ることは出来ないだろうけど。ユリアが外郭を浮上させたみたいなことが出来たら別なんだろうけど、その技術が今も残ってる保証はないしな。それでも私はグランコクマに戻ってピオニーとアスランに会いたい。