19 彷徨える心
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アクゼリュスの唯一の生存者であるジョンを連れた私たちはティアの提案の元ユリアシティに向かった。ジョンは一度目を覚ましたものの極度の疲労からか再び目を閉じ、まだ眠っている。
私は私で今まで隠していたことをジェイドに話したことで心のシコリが取れた気がしていた。それはあくまで気であってまだ釈然としないものもつっかえている気がするのもまた事実。
その一つはルークのことである。イオンのことがあったから疑いはあった。リグレットも直接でなくても更に匂わせることを言った。極めつけはヴァンの言葉。
「天気のように気分も晴れないな…」
ユリアシティへと辿り着いた私たち。本当に街があるとは思わなくて、その姿に何とも言えない溜息が出た。地に降りた私たちが見たその街は私たちが知っているものとは違っていた。空のせい……と言うわけでもなさそうで、外観そのものが外殻と違うのだ。
「ふぇ……!これがユリアシティ」
「結構、大きいね」
「ええ。奥に市長がいるわ。行きましょう」
ここにいても仕方ない。と言うことで歩き出す私たち。けど歩きだそうとしない者もいた。まだショックから立ち直れないのかルーク一番後ろに立ったまま。一旦は歩きだそうとしたティアも立ち止まる。たぶん彼女がいれば大丈夫だろう。と少しだけ後ろへ振り向き再び前を向いて歩く。
「放って置きなさい」
「うーん、ちょっと気になるんだよねぇ」
タルタロスの事があるからジェイドはルークに対しては厳しい。自分のしたことを認めず他人のせいにたしのだからジェイドやみんなが怒るもわからないでもないけど。人を見る目があるほうだと個人的には思ってる。確かにルークはワガママで自己中心だけど、時たま見た優しさとか甘さとかがこれだけが本当の彼じゃないんじゃないかって思ってしまう。まだ誰もルーク本人も知らない本当の彼があるのではとかって。あくまで憶測だけど。