18 受けるべき報いの道
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「これが二年以上隠していたこと」
黙っていてごめんね。苦笑いしか浮かばない。軍に属する人間なら、こんな重要なことを黙っていたんだから。
「ありがとうございます」
「ジェイド?」
微笑んで礼を言うジェイド。ずっと黙っていたのにそれなのにお礼を言えるんだろう。
「あなたにとっては辛い過去だったのでしょう?幼い頃のトラウマと言うのはなかなか消えません」
お説教タイムだと思っていたら、なんだか今日のジェイドは優しくてこっちが調子狂うというか、ああもう、お腹というか胸というか。まあその辺りがモヤモヤ、する。泥でも飲んじゃったかな?いや、飲んだら倒れるか。
「あなたが泥の海に向かって走り出したときはさすがに焦りましたよ」
ごめんなさい。もしかしたら死んでたかもしれない。申し訳なさが段々と募って顔を俯いてしまえば無事ならいいと頭を撫でられた。いつもいつも心配掛けてしまうな。
「グランコクマに絶対に戻って、ピオニーやアスランにも話さなきゃね」
この地下世界から戻れるのかは知らない。今はティアが言うユリアシティに向かうしかない。たった一人の人間の力が一つの街を滅ぼし、数え切れない人間が死んでしまった。
それを皆、ルークのせいにした。確かにルークの力でアクゼリュスは滅んだし、そこに至るまでの彼の態度には目に余る物はあった。私だって憤りを覚えなかったわけじゃない。一度ぐらい殴ってやろうかとも思った。
けど……目に見えたルークの異変に気づきれず事を起こさせてしまった自分にも憤りを感じてならない。このタイミングでジェイドに告白したのは、私自身が許されたかったのか。まだ混乱の取れない頭ではわからなかった。