18 受けるべき報いの道
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「実の両親を手に掛けた……この葛の葉で」
「それが、あなたの暴走と関係があるんですか?」
立て掛けて置いた葛の葉を手にする。これで親を斬った。刀を見つめていると頭上から影が出来て顔を上げる。壁に寄りかかっていたジェイドが私の前に立っていた。過去に三回……私が起こした暴走。確信に突くような話はしてないのにそこに辿り着くのは相変わらず、勘がいいというか察しがいいというか。
「関係か……そだね。強いて言うなら"血"かな?」
「血……ですか。血を見て我を失う、あれのことですか?」
私の髪を一房取り手の中で遊ばせる。普段やられている行為なのになんだか恥ずかしい。それはともかく、『血』が関係していると言うとジェイドの中では例の暴走のことか聞く。それには違うよ、と首を振る。
「血っていうのは『葛城』の血のこと……順に説明するとね」
さっき、昔に兄弟で家督を巡って争ったったって言ったでしょ?決闘をして勝ったのは兄で、弟は兄の手によって斬られた。最後に、呪いのような言葉を残して死んだの。
『未来永劫、その血は殺戮を繰り返す……親兄弟関係ない。血が血を呼ぶだろう』
そう言って息絶えた。その時代は普通に刀を持っていた時代だった。下らない恨み言葉だと思っていたらそれは現実と化し当主は一つの血に反応して大量殺人を犯した。まぁ、それが今に至っていると言うか。
「その暴走で私は両親を殺してしまった。暴走を止めてくれたのは祖父だった」
これが私が過去数回暴れたことの真相。自分の血や人の血に反応して殺戮衝動に駆られる。その間の記憶はない。ただ途轍もない疲労感には襲われるけど。両親に葛の葉を持たせてもらいその重さに耐えきれずよろけて母の手を軽く切ってしまった。スイッチを入れるのはそれで十分だったのだ。