18 受けるべき報いの道
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「……ど、どうしてだよ!どうしてみんな俺を責めるんだ!」
「ご主人様……元気出してですの」
悲痛な面もちを浮かべた後、再び怒りを露わにするルーク。主人を思い、声を掛けるミュウにも当たる。
「ルーク」
「なんだ!おまえも俺だけが悪いって言うのか!?」
余程堪えたのか、怒鳴りはしているものの表情は今にも泣きそう。まるで子供だ。
「悪くないとは言わない……でも、私にも責任はあると思ってる」
どこ見ても一面と広がる泥の海を見渡す。アクゼリュスの見がなければ見ることも知ることもなかっただろう。
「何も言わなかったルークも悪いけど、明らかに異変のあったルークに気付けなかった私も悪い。みんながルークにキツい事言うのは、ルークが少しでも感じてる罪悪感を認めないから」
彼に振り返れば、その瞳は揺れていた。理解の狭間に困惑してるのがわかる。
「……わかんねぇよ」
本当は難しい事じゃない。でもルークにはわからない。認めることの勇気を誰からも教えてもらえなかった。教えてもらう事じゃないんだけど、ルークは特殊なんだろう。
「今すぐに理解する必要はないよ。頭の中が整理できたらよく考えればいい」
すぐにはムリだ。頭に血が上っている状態で何を言っても怒りを募らせる材料にしかならない。みんなも、自分でいっぱいでわからない。私だって何かに当たれるなら当たりたい。目の前で人が沈むのを見て何も出来なかったんだから。
「許すとか許さないとかは私にはわかんない。でも人が死んだことを受け入れられないのは許せる行為じゃない」
「結局、おまえもあいつらと同じじゃねぇか!」
これ以上は、私が押さえられないかな。ルークを煽るだけになるだろうし、頭を冷やさせた方が今はいい。
「私はみんなほどルークに失望してないよ」
現実は厳しい。屋敷という檻の外は複雑なパズルで出来ている。いくら記憶がないとは言え、もう少し大人だと思っていた。この旅で彼に成長はなかったのか。名前を呼ばれた気がしたけど振り返らず私もデッキを後にした。