18 受けるべき報いの道
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「……それって……」
「それは……柱が消滅したからです」
アクゼリュスが崩落した際のことを思い出すと一つ思い当たることがある。それを察したのか声を上げた私をイオンが少しだけ首を向けて頷く。どうしてと問うアニス。私とイオンは視線を合わせた後、ルークへと向ける。それに釣られるかのようにみんなもルークへと視線を向ける。
「……お、俺は知らないぞ!俺はただ瘴気を中和しようとしただけだ!あの場所で超振動を起こせば、瘴気が消えるって言われて……!」
一歩二歩と後退りするルークの顔色は悪くなっていく。一斉に向けられた視線。この状況を作り出したという事の発端。それはいったい誰が起こしたものなのか。言わずとももうわかる。あの場に誰がヴァンといたのか、何をしたのか。バチカルを旅立つあたりからのルークの異変。バラバラに散らばったパズルは一つへ。
「あなたは兄に騙されたのよ。そしてアクゼリュスの柱を消してしまった」
「そんな!そんな筈は……」
たぶん信じたくなかっただろう。心の片隅ではわかっていても、それを認めるのは怖くて辛いもの。他の誰がわからなくても私にはわかる。
でもそれをいつまでも背けるわけにはいかない。
「……ヴァンはあなたに、パッセージリングの傍に行くように命じましたよね。柱はパッセージリングが作り出している。だからティアの言うとおりでしょう」
悲しそうに目を伏せ、僕が迂闊だった。そんなことをさせようと思ってなかったと。イオンを責めることは出来ない。けど……何の責任がないとは思わない。
「……私もその現場は見たけど……」
どう言葉にしよう。何か、うん……わかるんだけど、だけど上手く伝える言葉が見つからない。誰も傷つかない言葉なんてたぶんないんだろうけど。それでも、今のこの雰囲気はたった一人を責めているような気がして、どこかやるせない。