誰よりもあなたを…
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「どうするって……」
「一緒に来るのか来ないのかだ。行けばたぶん紫鶴もいる」
アイツがユリアシティに?ユリアシティ……どこかで聞いたような。頭の片隅にある記憶から探し出してると舌打ちとともに更に眉間に皺を寄せたアッシュがこの外殻大地の地下に存在する魔界にある唯一の街だ、と少々怒気の籠もった声で言った。
「……そんなに眉間に皺寄せると幸せが逃げるぞ」
「てめぇがそうさせてるんだろうが!」
さっきからイライラしてるのか足を貧乏揺すりするかのように動かし、額に血管が浮き始めてるアッシュに大丈夫か?と問えばあほぅ!と怒鳴り返された。カルシウムが足んないんじゃないかと思うが……要は話をはぐらかしたいんだ、俺は。今度顔を見た俺自身どんな行動に出るかわからなかったから。憎い敵のはずなのに…生きていると聞いて心のどこか奥で安堵したのを感じた。認めたくないけど……これも事実だ。
「迷ってるなら会えばいいだろ」
「……それは」
怯えてるのか?会いたいという気持ちもないわけじゃない。けど会ったからといって何を言えばいい?もしかしたらまた怒り任せに斬りつけるかもしれない。
「いや……いい」
あれだけ本気に殺しに掛かっておいて今更どんな顔をして会えばいいのかがわからない。アイツがいるならたぶん死霊使いも一緒のはずだ。今度斬りかかれば死霊使いの方を相手しなきゃいけなさそうだし……出来ればあんな化け物っぽいのは相手したくない。
「今は……」
「伝言は?」
何をどう言っていいのわからないでいれば、アッシュは察してくれたのかもう行くかとは聞かない。伝言……伝える言葉、か。
「……もし、次に会う機会があれば……話は聞く…って伝えろ」
今あっても何も変わらない。意味もなく怒りが込み上げ再び刀を振るうだろう。それでは前には進めない。