02 葛の花、咲き誇る
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「よし、俺が責任取るから、俺んとこに嫁に来い!」
一人でずっと笑い続けていたピオニーがいきなり訳の分からないことを唐突に言い始めた。私とノルドハイムさんは「はぁ?」と声を揃え、ジェイドと髭のおじいさん(だってまだ名前知らないもん)は溜息を揃えた。
「陛下…」
「紫鶴の腹を蹴ったのは俺だから、俺が責任取るって言ってるんだ」
さも当然と言ったように腕を組んで言う。それより、私のお腹蹴ったのはピオニーなんだ。
「20歳近くも年下の女の子に何を言ってるのですか?」
「なら20歳になったらならいいだろ?」
何か本人の意思は無視されて話が進んでるような。まだ何か言い合ってるし…おじさんたちは既に我関せずって感じで何事も無かったようにしてるし。これから私どうなるんだろう?行き先が不安なんだけど…。
「分かった、決めた」
片手を腰に手を当ててびしっと指をジェイドに向けて差す。私とジェイドは一度視線を合わせて、満面の笑みを浮かべているピオニーを見る。
「ジェイド、お前が紫鶴の世話をしろ。んで、お前の第三師団に入団も決定だ」
「「はぁ!?」」
何を言い出すんだ、この人?開いた口が塞がらない。隣に立つジェイドに再び視線を配らせれば、諦めたように目を閉じて眼鏡の位置を直している。
「ちなみに皇帝勅命なv」
と、語尾にハートマークをつけてるし。このフランキーな皇帝に振り回される日々が続くかと思うとある意味憂鬱だった。
こうして私のこの世界での生活が始まった。