17 その胸に刻むは…
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「……ようやく役に立ってくれたな。レプリカ」
「せんせ……い……?」
力なく膝を着くルークにまるで汚い物を見るような侮蔑の眼差しで彼を見下ろすヴァン。
「ヴァン!ルークに何をした!?」
「んっ?……来たのか……蒼炎の瞬光」
何があったかは分からないと。けど……コイツが何かをしたのは確か。見た感じから言えばルークは利用されていた。異常なまでに敬愛していた師から何か言われればきっとルークのことだから親より信頼してその言葉を疑わずに信用するだろう。
「あんた…紫季もルークみたいに利用したの?」
「ふっ。私は何もしてない。紫季自ら、神託の盾に入団を希望したのだ」
ヴァンもリグレットと同じ事を言う。やはり紫季本人から話を聞かないとダメか。今は……コイツを捕らえることを優先としよう。まだ疑いは晴れていない。捕らえて事の顛末を吐かせる。
「事情は後でゆっくり聞くとするよ」
「お前にそれが出来るかな」
腰の葛の葉を手を掛けヴァンへと向ける。ルークの師匠と言うくらいだ。そんな簡単に倒れるような相手じゃないことくらいは分かっている。少しでも時間を稼げばジェイドたちが来るはず。
「葛城紫幻流三の式ーー霞っ!」
コイツには小手先の技なんて通じないだろう。ならば真っ正面から突っ切るのみ。一気に間合いを積めて刀を引き抜く。
「甘いな」
私の攻撃をいとも簡単に受け止めるヴァン。そのまま弾かれると感じ、後方へと飛び退ける。コイツ、本当に強い。下手したらジェイドよりずっと強いかもしれない。
「……どうだ、紫鶴。お前も私と共に来ないか?」
構えていた剣を下げ、私へと手を差し出すヴァン。共に来ないか……それはピオニーやジェイドたちの元を離れ、神託の盾に来いって事?みんなを裏切れって事?冗談じゃない。