17 その胸に刻むは…
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「あれ、ルークとイオンは?」
「うん?そういや見当たらないな」
各所に分かれて救援活動していたガイに声を掛ける。ずっと作業に集中していて互いに二人の様子を見ていなく、ふと気づけば先ほどいた場所には誰もいない。ルークはともかくイオンが誰にも何も言わずにいなくなると思えない。
「どこに行ったんだろう…ジェイドもまだ戻ってこないって言うのに」
下手にこの場所を離れるわけにも行かないし。でも二人を放って置くわけにも行かない。
「ガイ、ちょっとここをお願い。少し奥を見てくる……」
「紫鶴!ガイ!」
辺りを見てくるくらいならそれほどの時間は掛からないだろうし、そう遠くには行っていないはずだから。さっきルークとイオンがいた場所に行こうとすると私とガイの名を呼ぶ声。ガイとともにそちらに顔を向けるとこちらに走ってくるのはジェイドとティアとアッシュと……
「紫季!?」
どうしてこの二人が?この瞬間、ずっと燻っていた不安が一気に爆発した。悪い予感は当たるものだ、何らかの予兆だったのだ、と。
「兄さんが……」
「話は後です!紫鶴、ルークとイオン様は?」
「今、探しに行こうと……っ!!」
ヴァンが企んでいる。ティアとジェイドの剣幕から言うと一刻も争うことだ。ただここにアッシュと紫季がいるのかは分かんないけど、そんな事を悠長に言っている暇はないみたいだ。
「紫鶴っ!?」
一人踵を返して直感が働いた方へと走り出す。坑道の更に奥、まだ行かなかった奥へと進む道へと入っていく。さすれば何かの入り口らしきところが見える。
「ここか!」
進む足を早めその中へと入ると坑道とは全く違った光景が目に入った。どう見ても坑道……いや、私が知ってるものとは全く違う建物の中。一体どういう事なんだろう。