17 その胸に刻むは…
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ザオ遺跡でイオンを救出した私たちはケセドニアへと戻ってきた。そこでルークがいきなりティアを襲おうとしたり、例の頭痛に襲われたりしたことと私の体調も考慮して今日は一晩ここで休むことになった。みんなも聞きたげにしていたけど私やジェイドからは何も話さない。それは私が彼らと交わした約束であり命令でもあるから。イオンは何か知っているのか、それとも浚われていたときに何か聞いたもしくは聞かれたのか複雑そうな表情を浮かべていた。
「……やっぱ…そうだよね」
溝というのは一度出来ると深くなるのはあっという間。明らかにみんな、私とジェイドに不信感を抱いている。これは自身で蒔いた種だから致し方ない。けど、言うわけにはいかない。やはり、あまり人と接触して親しくなるのはいけないのかな。
「気にすることはありません」
ジェイドはそう言った。確かに気にしてたところでどうにかなるわけではない。みんなには申し訳ないけど、たぶんジェイドは任務が無事に達成できるなら他のことはどうでもいいと思ってる。アクゼリュス救援が終われば私たちはグランコクマに帰る。したらほとんどの人間とは二度と会うことはない。
たとえ今、仲違いしよいが関係ない。だってみんながみんな『任務』や『使命』のためにここにいるのだから。私とジェイド、ティアは主君や上司からの命令。ルークとナタリアは一部違うけど王族としての使命から。イオンはこの状態を黙ってみているような人物ではないし、アニスはイオンが行くと言うのなら従うしかない。結局のところそうなのだ。
「あ~、今度グランコクマに戻ったら当分は外に出れないかな」
今回の件を知ったらピオニーは怒るかな?ピオニーだけじゃない。アスランもきっとうるさいだろうな。その心配をかけているのは他ならぬ私自身だ。
一年前の約束……訳を何も言わない私に彼らは優しくしてくれてある約束をした。