16 堕ち掛けた幸福
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「…いたね」
ミュウアタックを駆使して最深部まで進めば扉みたいなものの前にイオンはいた。隣にアッシュと紫季がいて、少し離れたところにシンクとラルゴがいた。
「導師イオンは儀式の真っ最中だ。おとなしくしていてもらおう」
「六神将……!」
側に駆け寄る私たちの前に立ちはだかるように前に出てきたのはシンクとラルゴ。紫季とアッシュはイオンの側から離れない……四人とも近付いてきたならあわよくばって思ったのに。
「なんです。おまえたちは!仕えるべき方を拐かしておきながらふてぶてしい」
「シンク!ラルゴ!イオン様を返してっ!」
「そうはいかない。奴にはまだ働いてもらう」
二人を睨みつけながら叱咤するナタリア。連れ去ってこんな所に連れてきた理由は知らないけど、早々と返してもらわなければこちらも困る。アクゼリュスの瘴気は待ってはくれないんだから。
「なら力づくでも……」
各々武器を手に取り戦闘態勢に入る。向こうもその気らしく奥に控えるイオンの元には行かせないといったふうに立ちはだかった。
「こいつは面白い。タルタロスでのへっぴり腰からどう成長したか、見せてもらおうか」
「はん……ジェイドに負けて死にかけた奴が、でかい口叩くな」
タルタロスでどんなやり取りがあったのかは私は知らない。ジェイドが封印術を食らったってことくらいだしそのとき私は監視塔にいて周りの状況なんて見てなかったし……暫くしたらジェイドたちが脱出してたから。それはともかく二人の話からするとその時のルークは役に立たなかったと。
「わははははっ、違いない!だが今回はそう簡単には負けぬぞ小僧……」
豪快に笑うラルゴ。口の端を上げて笑う姿は自信の現れか。いくら人数で勝っていようが向こうは六神将だ、気を引き締めなくてはいけない。