16 堕ち掛けた幸福
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「みゅみゅみゅみゅみゅうぅぅ!力が……みなぎるですのー!」
と再び叫ぶと同時に光り続けていた第二音素が消えた。まさか本当に!?と目を疑いたくなる。なんて思ってたらミュウが近くの岩に向かって体当たりした。ミュウの何倍もある岩が粉々に壊れて一同唖然。何でも壊せそうな気がするというミュウにジェイドがリングを見せるように言う。
「なるほど……」
「どうした?」
「何がなるほどなの?」
リングを見てニヤリと笑うジェイド。側に寄って覗き込むとリングに何やら文字が刻まれているが見えた。
「これは……」
「恐らく結晶体となった音素がリングを削ったんでしょう。文字が刻まれています」
「文字?なんて刻まれているんだ?」
ガイも側に寄ってきてジェイドからリングを取り見る。
「譜ですね。これが新たな力となっているようです」
ジェイドの説明にはぁ、なんて何とも言えないような息を吐いてミュウを見る。リングを返してもらったミュウは「新しい力ですのー!!」と大喜びしている。あとジェイドが言うにはもう一つ譜が刻めるとか。元々あった第五音素と今回の第二音素。そしてもう一つ。
「へぇ~。じゃ、また音素が集まるところを見つけたら試してみるか!」
「ボク、がんばって、もっともっとお役にたつですの!」
普段は道具袋の中にいて戦闘をすることも出来ないからこうして何かに役に立てることが嬉しくてないみたい。うんうん、可愛いなぁ。小さな体いっぱいで喜びを表現しちゃって……その可愛さのあまりティアがうっとりしてるし。
「怪我の功名じゃないけど、アッシュに言われてここに来なかったらリングが強化することってなかったよね?」
「そうですねぇ……まああって困るものではないですからね」
現にこの遺跡内は岩が多いですから、と。古い遺跡だからもしかしたらさっきみたいな岩で道が塞がれているかもしれないと。それが見事に的中してミュウの新しい力が必要になったけどね。