15 それすらか必然か
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「ありがとう。助かりましたわ……あなたにも迷惑をかけてしましましたわね」
「いいのよ」
自分がいかに浅はかだったのか……それを理解してくれただけでも十分だよね。ちゃんと礼と謝罪を述べたナタリアに驚きながらも微笑み返すティア。女の友情って所かな?「紫鶴」と今度は私の名も呼ばれた。「なーに?」と返事をすると彼女はいきなり頭を下げた。
「ちょ!な、なに?」
「ごめんなさい。ドンくさそうなんて言ってしまって……あれだけの腕前を持ってらしたのに」
ああ、そのことか。言われたこと自体もう忘れてた……他の人の評価ってあんまり気にしないから。けど、私のちゃんと見てくれた上で謝罪して認めてくれたのなら嬉しくないわけがない。
「いいよ。大して気にしてないから」
手をひらひらさせて笑い返せばナタリアも納得したのか笑い返す。その間にジェイドらが外へ出る梯子を見つけてくれていて私らはそれを降りて外へと出る。
その際に雨の匂いがした。何かヤな事が起きる前触れのように少し、心臓が跳ねた。
「イオンを返せーっ!」
思ったとおり外は雨が降っていた。雨に濡れながらも、ここがどの辺りなのか周囲を見渡していればルークがいきなり叫びながら走り出した。この声に振り返れば見知った軍艦へと歩くイオンとルークと同じ赤い髪のアッシュ、そして数人の神託の盾兵がいた。
「……!?」
「おまえかっ……!」
「ルーク!」
飛び出したルークと剣を抜いて交えたアッシュ。雨で前髪の下りたアッシュはルークそっくりで驚きはしたものの実力はアッシュのほうが上だろうと、助けなくちゃ……そう思って葛の葉を抜き彼らへと走り出す私の前に何かが飛び出してくる。
「くっ!」
ここまで行けばもう条件反射でしかない。体が勝手に動いた。体が危険を察知して防衛本能が働いた。