15 それすらか必然か
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「ナタリアに弱みを握られているに3000点」
「……何ですかそれは?紫鶴の勘はあながち間違いじゃないでしょが」
思わず出た言葉にさすがのジェイドも呆れちゃったよ。まぁ、それともかく。ルークはナタリアに弱みを握られている。だからあんなに慌てている。そこまでは分かるんだけど、問題はどんなネタを掴まれているか。何にしてもナタリアは付いて来るんだろうな。その事を考えると憂鬱で仕方ないや。
「ナタリアに来てもらうことにした」
「よろしくお願いしますわ」
やっぱり。これにはみんな納得しないよね。私だって分かっていても納得はしてないもん。ティアなんか軽蔑の眼差しで「見損なった」とはっきり言ってるし。
「う……うるせーなっ!とにかく親善大使は俺だ!俺の言うことは絶対だ!いいな!」
「あ、そうですわ。今後わたくしに敬語はやめて下さい」
王女だとばれてしまうから名前も呼び捨てにしろ、と。十分わがままな気がするけど、なんだろう。ルークのわがままよりは許せ気がするのは?人徳の差なのかなぁ?まぁ、どっちにしてもこの血筋はそういう家系なんだろうと自己完結しておこう……でないと余計に疲れる。ジェイドみたいに楽しむことは私には出来ないし。
てなわけでナタリアを加えた私たちは廃工場を進んでいく。暗くてじめじめして油臭くて仕方ない。さっさと出たいところだけどこう足場が悪いと足を速めるわけにはいかない。どんな危険が待っているかも分からないことだし……なのに無理やりついてきた彼女はというと。
「おい、ナタリア!もう少し、ゆっくり歩けよ!」
「なんですの?もう疲れましたの?だらしがないことですわねぇ」
アニスじゃないけどほんと体力馬鹿。私もそれなりに体力はあるつもりだけど、ここまで歩く速度を上げようとは思わない。旅慣れをしていないのがモロ分かりだね。