14 それは流れるように舞い続ける
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「確証はありませんが明日のアクゼリュス行きにはルークも来るでしょう」
「何で?やっと戻ってきたのに?」
耳にタコが出来るくらい「めんどくせー」「早く帰りたい」と言っていたルークがまた危険の多い外に出るとは思えない。ましては今回は救援活動……これから見るもの全てはルークにとって酷なものばかりなはず。とても軽い気持ちでついてくるとは思えない。
「我々がルークを送り届けると同時にファブレ公爵が登城……そしてヴァン謡将の疑惑」
「どういう目論見があるかは分からないけど、それを餌にルークにアクゼリュスへと行かせるってこと?」
ジェイドの言葉に私なりの推測を言えば頷く。
「ただ理由は分からないですがね。明日になれば分かるでしょう」
ルークをアクゼリュスに行かせて何の得がキムラスカにあるのか。和平はそのための礎なのか……今の段階では推測でしかない。
「まっ、タダで取り合ってくれるとは思ってなかったけどね」
何らかの交換条件は持ってくるとは予感してたし。だけど……モースはこの和平を壊したかったはず。イオンが無事にルークとともにバチカルへと戻ってきた。親書は滞りなくインゴベルト陛下の手に渡った。陛下は無碍にはしないと言ってくれたけど……イオンが自ら使者として来てくれたんだから大丈夫だろうけどね。イオンの願いを無碍にすることはローレライ教団を敵に回すのと一緒だし。
「気を引き締めるに越したことはないですよ。モースやヴァンがどう出てくるのかまだ分かりません」
「私……ヴァンは苦手」
何もかも見透かしたような瞳で見て来る。背筋がゾッとするときがある。何か言われたわけでも何かされたわけでもないけど、私以上の闇を心に秘めてるっぽいというか。
「大丈夫ですよ」
膝の上で手を握る私の手をそっと手を重ねられる。顔を向ければいつの間にかジェイドは私の脇に膝をついて手を握っていた。