14 それは流れるように舞い続ける
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「それにしても大変ですわね。ヴァン謡将……」
「師匠がどうかしたのかよ」
呆れた表情でガイに溜息をついてさっきとは打って変わって声のトーンを落としてルークへと向き直るナタリア。大好きなヴァンに何かあったようなことを言われたルークはすぐさま反応する。
「あら、お父様から聞いてらっしゃらないの?あなたの今回の出奔は、ヴァン謡将が仕組んだものだと疑われているの」
腕を組んだままナタリアはルークの今回起きた一連の騒動の犯人はヴァンだと言う。ルークの後ろに控えていたティアが口元に手を当てて何か思い当たるのか少し俯いた。
「それで私と共謀だと……」
ぽつりと呟くとティア。
「あら……そちらの方は……?ルーク!まさか使用人に手をつけたのではありませんわよね!」
「何で俺がこんな冷血女に手ぇだすんだ!つーか、使用人じゃねーよ!師匠の妹だ」
私たちに一応、自己紹介はしたものの大して気にも留めていなかったけどルークの側にいるというだけだろうかハッとしてルークに詰め寄る。間髪入れずに否定するルークとありえない、と溜息つくティア。
「……ああ。あなたが今回の騒動の張本人の……ティアさんでしたかしら」
「んなことより、師匠はどうなっちまうんだ!」
自分の身に起きたことよりその一件がヴァンに容疑がかかっているということの方がルークにとって一大事みたい。我が事よりヴァンって……どこまで崇拝しているんだか。
「もしナタリア姫の話が本当なら……」
「ええ、バチカルに到着次第捕らえられ、最悪処刑ということもあるのでは?」
彼女の話を要約するなら、キムラスカ王国第三王位後継者を何らかの理由で謀り誘拐しようとした。ただ偶然遭遇した導師イオンと共に彼は戻ってきた。ルークが何も知らぬ事をいいことに何食わぬ顔で戻ってくるところを捕らえ尋問する……その返答によっては王位後継者誘拐の罪により処刑。ってところか。