14 それは流れるように舞い続ける
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「ルーク!」
ルークとティアがルークの母親に会いに行き戻るとすぐに現れた金髪の綺麗な少女。肩までの髪は綺麗に揃えられ瞳はルークと同じ緑。鮮やかな水色のドレスを身に纏う姿は凛としてそれ相応の身分だと分かる立ち振る舞いをしていた。
「げっ……」
「まあ何ですの、その態度は!わたくしがどれだけ心配していたか……」
少女の姿を確認するなりあからさまに顔を歪めるルーク。それを見て少女は胸の前で腕を組み信じられないといった風に返した。にしても美人さんだなぁ。
「いや、まあ、ナタリア様……ルーク様は照れているんですよ」
いやいやガイ。どこからどう見ても嫌がってるように見えるよ。私の隣の人なんて面白そうに笑みを浮かべて眺めてるし。
「ガイ!あなたもあなたですわ!ルークを捜しに行く前に、わたくしの所へ寄るようにと伝えていたでしょう?どうして黙って行ったのです」
「俺みたいな使用人が、城に行けるわけないでしょう!」
矛先がガイへと変わり、詰め寄るナタリアと呼ばれた少女。女性恐怖症であるガイは条件反射で一気に後方へと飛び退き柱の陰に隠れる。今の動きって戦闘時より素早いんじゃない?
「何故逃げるの」
「ご存知でしょう!」
哀れガイ……でも難儀な体質だね。あれだけクサいセリフはどんどん出てくるのに女性に触れられないなんて。
「わたくしとルークが結婚したら、おまえは私の使用人になるのですよ。少しは慣れなさい」
「無理です!」
柱に隠れるガイを睨みつけるナタリア。彼女に『慣れろ』と言われて即座に言い切るガイ。二人のやりとりがどうこうよりナタリアがルークと結婚の方に驚いた。チラリと上に視線を向ければ「面白そうなことに」と言っているかのようにその様子を眺めているジェイドの姿。
「凄いとこ来ちゃったな……」
和平の使者……なんて緊張感は完全に吹っ飛んでるよ。イオンもアニスも何か唖然としてその光景を眺めてるだけだし。一悶着なきゃいいけど。