14 それは流れるように舞い続ける
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「ルーク様!ご無事で何よりでございます!はて、そちらの娘は確か……」
中庭に出ると綺麗に手入れされてそれに目を奪われた。ルークは庭師と思われる初老の男性に声をかければその人はティアを見て顔を強ばられた。
「……ご迷惑おかけしました」
「……謝るなら奥様になさりなされ。奥様は、あれ以来ルーク様を案じるあまり、伏せておしまいになった」
庭師の人の言葉にティアは目を伏せて「そうします」と言った。その横をジェイドが通り過ぎて、庭師をじっと見つめる。
「何かご用ですか?」
「私はジェイドと申します……失礼ですが、どこかでお会いしたことがありませんか?」
突然名乗るジェイド。どうしたんだろう……ジェイドのことだから意味のないことはしないと思うけど。
「!き、記憶にありませんな……」
「そうですか……」
何かを隠してるように顔を背ける庭師。けどジェイドはあっさりと引いた。
「ジェイド?」
「いえ、大したことではありませんよ。紫鶴は心配しなくていいです」
ぽんぽんと頭に手を置きいつものようににっこりと笑う。あまり深く聞くことでもないんだろうけど……私が幼い頃から軍人のなんだから何かあってもおかしくはないよね。
「まあいいよ。とりあえず、大きな屋敷だね」
「そうですねぇ」
ジェイドの家も二人で住むには十分広いけど、何十人ものメイドやらガイのような使用人にファブレ家の白光騎士団。それだけの人間がいるんだから凄いよね。ああ、でも人が多すぎてもヤだな。プライベートとかなさそうだし。
「どうしよう、ジェイド」
「どうしました?」
雲一つない青空を見上げて
「ホームシックになっちゃった」
と呟くとジェイドは何も言わずに今度は頭を撫でた。アスランにはこの間会ったけど、ほんとにピオニーにも会いたくなった。あのやかましさを随分と聞いてなくて寂しいとか思ってしまった。って言うと喜ぶから言わないけど。