14 それは流れるように舞い続ける
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「ただいま大詠師モースが陛下に謁見中です。しばらくお待ち下さい」
軽くバチカルの街の中を観光をして城まで来た。縦長の街の最上にあるバチカル城……水の都であるグランコクマとは違い高い位置から城下を見渡すのは壮観だ。
ガイの説明によれば、空から譜石が落下してできた地面の窪みに作られた街だという。要塞都市と呼ばれるマルクトのセントビナーとは違いそのために作られたのではなく自然にあるもので作る……ティアの言うとおり合理的だ。は、ともかく。
「モースってのは戦争を起こそうとしてるんだろ?伯父上に変なことを吹き込む前に入ろうぜ!」
「おやめ下さい」
確かにモースが余計なことを言ってこの和平の話が白紙になったら困る……というか敵国にいる私とジェイドなんかすぐにでも捕らえられて処刑されるよね。
「俺はファブレ公爵家のルークだ!邪魔をするなら、お前をクビにするように申し入れるぞ!」
ここまで来るとすごいな、親の七光り。それはルークの父親の権力であって君の力じゃない。まあこうでもしないと中に入れないからいいとするべきかな?
「ルーク、いいのでしょうか。こんな強引に……」
「いいんだよ」
ルークの脅しに何も言えなくなってしまった兵士を尻目に見て、ルークは謁見の間の大きな扉に手をかける。イオンも心配そうにそれを眺めていたが背に腹は代えられないのかそれ以上は何も言わなかった。
「マルクト帝国は首都グランコクマの防衛を強化しております……」
嫌なの見たな。誰かいつそんな事をした?って胸倉掴んで間の前のモースに言ってやりたいけどそこは我慢。モースはあることないことを雄弁な口調で語っていた。あれがインゴベルト陛下……あとは大臣とか重役と言ったところか。今までで一番の大役。国家の存続に関わる任務に今頃、緊張してきた。