14 それは流れるように舞い続ける
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「ローレライ教団導師イオンです。マルクト帝国皇帝ピオニー九世陛下に請われ、親書をお持ちしました。国王インゴベルト六世陛下にお取り次ぎ願いますか」
イオンが一歩前へと出て謁見を願い出る。ゴールドバーグは無論ですと頷き、隣の女性を見る。
「皆様のことは、このセシル将軍が責任を持って城にお連れします」
「セシル少将であります。よろしくお願いします」
セシル少軍が名乗ると隣のガイの表情が堅くなった。少し身構えるように立ち、セシル少軍を見つめる。
「どうかしましたか?」
「お、いや私は……ガイといいます。ルーク様の使用人です」
自分が見つめられ、何かと問うセシル将軍にガイはハッとして慌て名乗る。その様子がなんかおかしいと思ったけどこの時は別にまあいいかと大して気にしなかった。そしてティアとアニスも順に名乗る。
「マルクト帝国第三師団副師団長補佐、紫鶴・葛城少佐です」
「同じくマルクト帝国第三師団師団長ジェイド・カーティス大佐です。陛下の名代として参りました」
私とジェイドが前へ出て名乗ると二人の顔色が変わった。ジェイドの名前を聞けばそりゃあ顔色の一つや二つ変えるよね。キムラスカにとってはジェイド・カーティスの名は悪名高いどころじゃないはずだし。
「あ、あなたが…あの『蒼炎の瞬光』……」
「この、少女が……」
はい?驚いてるのは私に対してなの。どっちかって言ったら長年の戦争の中でジェイドの名前の方が広く知れ渡ってるはずじゃ……なのにどうして私なの?
「紫鶴も有名になりましたねぇ」
「ちっとも嬉しくない」
まだ驚きが隠せないでいる二人に聞こえないように話す。だって納得いかないじゃない。死霊使いとか皇帝の懐刀とか呼ばれてているジェイドよりまだ軍に入隊して二年の私なのさ?