14 それは流れるように舞い続ける
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
数日の後、やっと陸に辿り着く。久々の陸にうーんっと両腕を上へと伸ばし背伸びをする。船の中だとあまり体を動かすことがないから何だか肩が凝った気がする。毎日、体を動かしてたところに一日中、殆ど座っているとどうも逆に疲れて仕方ない。
「もう、船はいいや」
「おや?私は大人しくして下さってたので助かりましたよ」
体を動かせないような船の中よりはやっぱり陸の方がいいと息吐くと、隣のジェイドはふふっと笑う。何よ、と裏拳をかまそうとすれば難なく避けてその近くにいたガイを身代わりにした。
「ぐぁっ!」
「あ、ごめん」
見事にガイの顎にクリーンヒットした。その場にしゃがみ込んだガイに謝る。
「ルーク様」
わーわーぎゃーぎゃー騒ぐ私たちの前から声がした。その声にピタッと騒ぐ口を止めてそちらへと見る。街の方からやって来た赤を基調とした軍服を纏った二人。一人は初老には少し早いくらいの口髭の男。もう一人は金色の髪をキツく上に結った女性。この人……誰かに似ているような。気のせいかな。
「お初にお目にかかります。キムラスカ・ランバルディア王国第一師団長のゴールドバーグです。この度は無事のご帰国おめでとうございます」
丁寧に頭を下げ挨拶をするゴールドバーグにルークは「ごくろう」と適当に返す。わざわざ出迎えなんてご苦労なことで。
「アルマンダイン伯爵より鳩が届きました。マルクト帝国から和平の使者が同行しておられるとか」
妙な言い回しを。ルークとガイ以外はあなたから見れば見知らぬ顔だ。ならその他の人間は使者だと分かってるだろうに。私たちを一瞥するくらいだし。と言ってもティアだけはちょっと違うけど結局のところルークにこの件を依頼したんだから一緒かな?まぁそんなことは私にはどうでもいいんだけど。