13 狂気への始まり
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「これはこれは。イオン様ではございませんか!前もってお知らせいただければ盛大にお迎えさせていただきましたものを……」
国境に聳える豪邸に入るとイヒヒヒヒッと笑いながら現れたのがこの屋敷の主であるアスター。見るからに怪しいんだけど……イオンも知ってる人なんだよね?
「よいのです。忍び旅ですから」
にっこり微笑むイオンが頼みがあるというと、アスターはイオンのためならなんなりとと言ってくれた。
「この音譜盤を解析したいんだ」
「お任せ下さい。ーー誰か!そちらの音譜盤を解析して届けろ」
ガイが荷物から音譜盤を取り出して見せるとアスターは手を叩いて使用人を呼ぶ。呼ばれた使用人は「かしこまりました」とガイから音譜盤を受け取り部屋から退室する。小一時間ほど待つと先ほどの使用人が大量の解析結果と音譜盤をガイに手渡す。
「すごい量だな」
「船の上で読むか」
ガイの手の中の解析結果を見てルークははぁと息を吐く。
「そろそろ準備も終わったんじゃない?」
「そうですね。では行きましょう。お世話になりました」
アスターにお礼を言い屋敷を後にする。すると一人のキムラスカ兵が近寄ってきて船の準備ができたと言う。
「ーー!危ない!」
その時だった。ティアがいきなり声を上げたのは。建物の陰から現れたのはシンクだった。シンクは私たちには目もくれずガイへと攻撃を仕掛ける。
「それをよこせ!」
「させない!」
ガイが攻撃を受けた拍子に音譜盤を奪われた。落ちた解析結果をも拾い奪おうとするシンクの前に私が立ちはだかる。
「紫鶴!」
「ちょうどいいや……あんたには用があるんだよっ!」
解析結果を拾いガイに投げつけるように渡す。シンクへと向き直り刀を抜こうとしたけどシンクは一気に私へと詰め寄っていた。