13 狂気への始まり
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「ヨーク」
「ノワール姐さん!?」
観念したのか女性、ノワールはヨークの名を呼ぶ。ヨークは視線だけ彼女に向け、渋々とルークの財布をティアに手渡す。財布を受け取り私の方を見たティアに頷き二人から武器を離す。すると二人はすぐさま私たちから離れウルシーのいる民家の屋根に登る。
「……俺たち『漆黒の翼』を敵に回すたぁ、いい度胸だ。覚えてろよ」
と捨て台詞を言い放っていなくなった。彼らが漆黒の翼だと聞いたルークは激怒する。何があったかはあえて聞かないけどティアが「財布をすられた人の発言とは思えない」と少々嫌みっぽく言うとルークは黙ってしまった。
「にしても……ジェイドも気付いてたんでしょ?」
「おや?ばれましたか。面白そうだったので、つい」
「……教えろよバカヤロー!」
横目でジェイドを睨めば彼は「はははっ」と楽しそうに笑う。それを見たルークは怒るけど相手はジェイド、言うだけ無駄だと分かったのかそれ以上は何も言わなかった。それが賢明だよ。相手にすると疲れるからね。本人には言えないけど。
「じぁあこの隙に例の音譜盤を調べないか?」
キムラスカ領事館に来たのはいいがまだ船の準備が出来てないという。時間があるから観光でもしてろと言う領事。それならコーラル城でシンクが落とした音譜盤を解析しようとガイが言い出した。
「音譜盤の解析でしたら、ケセドニア商人ギルドのアスター氏がお持ちだと思いますよ」
領事の言葉にガイが頷き、バチカルに着いてからじゃ忙しくてそれどころじゃなくなると。それにジェイドもルークも賛成してそのアスター氏に会いに行くことにした。まっ、船に乗ったら次はバチカル。任務優先になっちゃうから観光をしとくのもいいかもね……私は演習で何度か来てるけどね。