13 狂気への始まり
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「甘やかされてばっかだね……」
ジェイドはともかく、アスランにも私の些細な変化に気づいてる。徐々に見え隠れし始めている私の不安をすぐに気付いてしまうのだから。少しここにピオニーがいなくてよかったと思い始めてしまう。三人で騒がれると厄介だし。
「はいはい。二人ともいい加減にして。ジェイド、私らはキムラスカ領事館に行かないといけないでしょ?」
両手を鳴らして二人の側による。ぱんっと手を鳴らす音で二人は言い合いを止める。
「アスランも私は大丈夫だから……グランコクマで待ってて?ピオニーにもすぐに戻るからって」
そう伝えてと微笑んでやれば、少し困った顔をしたものしっかりと頷く。
「取り乱してすみません。皆さん、紫鶴をお願いします」
「……だから大丈夫だし」
みんなに頭を下げるアスラン。ジェイドとガイ以外は私より年下というのに。仕方ないかな。アスランやピオニーは特に兄バカっぷりが酷いしこれだけ長い間、離れ離れになることも少ない所に、タルタロスの拿捕。無事の知らせを聞いていても心配だったんだね。そう思うとこれ以上は怒るに怒れない。
「では行くとしますか」
「アスラン。任務が終わったら真っ先に行くから待っててね」
今度は私の方から抱き付く。そっと背中に手を回してくれるアスラン。ぽんっと一回背中を叩かれて離れる。
「ピオニーをお願いね」
最後にそう言うとアスランは複雑そうに頷いた。
「なんかフリングス将軍って激しい人だったね」「と、一緒に騒ぐジェイドも初めて見たけどな」
アスランと別れて街に入っていくとおもむろにアニスが口を開いた。それにガイが頷く。楽しそうに笑う二人……を眼鏡を光らせたジェイドが追いかけ回した。余計なことは言わなきゃいいのに。馬鹿だねぇ。
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