12 彼に募り、彼女に蘇る悲しき記憶
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「ルーク、大丈夫?」
「あ、ああ」
シンクとマントの男がいなくなり、連れてかれたルークの側にティアが近づき声をかける。何かされた形跡はあるけど、怪我はないみたいだ。
「紫鶴」
まださっきのことが脳裏が離れず、ぼーっとしているとジェイドがいつの間にか私の前に立っていた。マズい……怒られる。一人戦意喪失してて戦いに参加しないで上司に助けられるって。ジェイドは私が守るって決めたじゃない。
「ごめん、なさい。私……」
「私がいなかったらあなたは死んでましたよ」
顔を見ることが出来ない……こんな風にジェイドを怖いと思ったのは初めてだ。しても仕方ない、言い訳をしようとする私を遮ってジェイドはそう言った。間違いない。確かにそうだ。パンッと音を立てて自身の頬を叩く。
「私は自分のミスで死ぬことよりジェイドやピオニー達を守れずに死ぬことの方が絶対に嫌!」
落としていた顔を上げ、真っ直ぐにジェイドの赤い目を見つめる。それが私の存在理由だと言わんばかりに。
「私たちはあなたが命を落とすことの方が嫌ですよ」
ぽんぽんっと頭を叩いてジェイドはルークとティアの側に行く。人の死が理解できないはずのジェイドの今の言葉……それはどう取ればいいんだろう?少なからず、ピオニーの次くらい特別と思ってくれてるのかな?
「六神将はあなたを攫って、一体何のつもりだったのかしら?」
「俺が知るかよ!くそっ、なんで俺がこんな目に遭うんだ!!」
ティアの言葉も一理ある。この機械にルークを掛けてどうするのだろう。ジェイドなら分かるんだろうけど、たぶん聞いても教えてくれないだろうな。ルークはかなりご立腹のようだし。
「アリエッタのせいですよ!あの子、たたじゃおかないんだから!」
アニスまで一緒になって怒ってる。ここに連れて来るように言ったのは鮮血のアッシュ。連れ去ったのは死神ディスト。と一緒にいたのは烈風のシンク。何を企んでいるのやら。