11 I do not forget it
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「いいんですか?」
微笑んだまま指さした方を見れば、様々な表情を浮かべたみんながいた。だから何?と首を傾げると、黙ったままだったみんなの中でアニスが口を開いた。
「紫鶴ってば、陛下のこと"ピオニー"って呼んでるのぉ!?」
「……あっ……」
しまった。みんなの前でピオニーを呼び捨てにしちゃったよ。アスランもだけど、アスランのことはみんな知らないからいいとして。
「そういう関係だったんだぁ♪」
「ち、違う!そんなんじゃないよ!!」
アニスが胸の前で手を組んでくねくねと体を揺らすもんだからついムキになって否定してしまった。これじゃあ、肯定しているも同然だ。
「…知らなかったわ」
「わけわかんねぇ」
ティアは顔を赤くしてるし、ルークはおバカだから意味自体分かってないし。ガイは……黙ってるし。イオンはいつも通りにこにこしてるし……何なのよ?ピオニーのせいなのに何で私がこんな目に合うの?
「…グランコクマに戻ったら、どついてやる」
「紫鶴~?聞こえてますよ」
舌打ちをしながら小声で言ったのにジェイドには聞こえてたようだ。
いいもん。聞こえようが聞こえまいが。本当に歩く迷惑人間なんだから。
「プライベートのときはそう呼ぶように命令されてるの!皇帝勅命だー!とか言って」
何を言っても無駄だろうけど自分自身にフォローを入れる。てか誰も聞いてないし。
この時はキムラスカにイオンと親書を送り届け、アクゼリュスを救援をすれば直ぐに会えると思ってた。だから速攻で任務を終えて一発殴ってやろうかとか考えてたけど……ここでの知らない間の出会いが、私の運命の歯車を狂わせた。それはもう少し先のこと。