11 I do not forget it
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「紫鶴っ!」
いきなり襲うなんて何処の誰で何のためなのか知らないけど、ここでルークをどうこうされるわけにはいかない。だから私は刀を抜いて、ルークとルークを襲った奴の間に入る。
「――っ!?」
な、に?なんなの?こいつーー赤い長い髪、緑色の目……身に纏っている黒い服はともかく、何処かで見た顔……なんで?
「どういうつもりだ、アッシュ!私はお前にこんな命令を下した覚えはない!退け!」
二人の間に立つ私の側に声を上げて割り込んできた人物が一人。その人物を見て襲撃者ーアッシュは……私を一度睨んだ後舌打ちをして、後方の建物の方に飛んだ。
「…っ?」
アッシュの飛んだ先に、もう一つの影。白いフード付きのマントを羽織った…体つきから男だろう…男がこちらを見ていた。殺気を放ちながら私たちを、いや私を見下ろしている。男はアッシュと顔を合わせると二人揃ってそのまま建物先に消えていった。
「紫鶴。大丈夫ですか?」
「んっ?ああ、うん。大丈夫だよ」
アッシュともう一人の人物が去って行った方を見つめたままでいるとジェイドが側に寄ってきた。葛の葉を鞘に収め、振り返る。
「ヴァン!」
怒気の籠もった声がしたほうを見れば、ティアがナイフを構えにながらルークの師匠である、ヴァンを睨みつけていた。目をつり上げ、沸き起こる怒りを抑えるためか、血が出るのではないかというくらい唇を噛んでいる。
「ティア、武器を収めなさい。お前は誤解しているのだ」
「誤解……?」
ヴァンは小さな息を吐きティアに振り返り、慌てる様子もなくティアにそう言った。ティアは意味が分からないと言った風に眉を顰める。構えた武器はそのままで。