11 I do not forget it
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「ルーク様ぁ、ご無事で何よりでした~!もう心配してました~!」
アニスの勢いに負けたのか何も気にしてないのかルークは適当な返事をしていた。ただ凄いのはあのアニスの豹変ぶりを見ても何の反応を見せないところ。
「……女ってこえー」
「アニスが特別なんだよ……」
後ろを向いてカタカタと震えるガイに横目で言ってやる。みんながみんなアニスみたいだと思われるのは心外だ。
「大変でしたね、アニス」
「ええ。もう少しで心配するところでしたよ」
こんな事は日常茶飯事なのかイオンは微笑んだまま言い、ジェイドも頷きながらもまぁ、いつもの調子で言う。
「ぶー。最初っから心配して下さいよぉ」
「してましたよ?親書がなくては話になりませんから」
確かにイオンがいても親書がなくちゃバチカルに向かう意味がない。それは分かるけど…ちょーっとくらいは心配してあげようよ。
「大佐って、意地悪ですぅ」
「魔物と戦ってタルタロスから墜落したって?」
ルークに抱きついたまま頬を膨らませた。ルークはそう言えばと、アニスに訊いた。
「そうなんです。アニス、ちょっと怖かった……てへへ♪」
「そうですよね。アニス、落ちながら『ヤロー、てめー、ぶっ殺す!』って悲鳴上げてましたものね」
猫を被り続けたままのアニスにイオンがアニスの真似をする。するとアニスは「イオン様は黙ってて!」と怒るもの、ルークに更に抱き付いて「誉めて」と言い、ルークは適当に返事をしながらアニスの頭を撫でてやる。
「ところで、大佐。どうやって検問所を越えますか?私もルークも旅券がありません」
超振動で国境を越えたルークとティアは当然旅券はない。神託の盾からの一人逃げていたアニスもなくしてしまい持っていない。
「ここで死ぬ奴に、そんもんいらねぇよ!」
頭上から影がルークに向けて落ちてきた。ルークは咄嗟に横に転がりながら避ける。