11 I do not forget it
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「何言ってんだ?俺たちがいつそんなこと――」
「アリエッタのママは、お家を燃やされてチーグルの森に住み着いた。ママは仔供たちを…アリエッタの弟と妹たちを守ろうとしただけなのに」
訳が分からないとルークが眉を寄せると、アリエッタは胸に抱くぬいぐるみをギュッと抱きしめ、うっすらと涙を目尻に溜めながらそう言った。
「まさか、ライガの女王のこと?でも、彼女はどう見ても人間――」
ティアがハッとしたように目を見開いたが、何処からどう見ても人間であるアリエッタがライガの仔供とは到底思えない、と。
「ええ…彼女は赤ん坊の頃にホド戦争で両親を失って、魔物に――ライガクイーンに育てられたと聞いています」
その時に魔物と会話できる能力を身に付け、神託の盾に入団したと、イオンは言った。
「…じゃあ、もしかして俺たちが殺したライガが……!?」
「それがアリエッタのママ!アリエッタはあなたたちを許さない!地の果てまで追いかけて……殺しますっ!」
怒りに満ちた瞳で私たちを睨みつける。ルークはショックなのか剣の柄を握っているものの鞘から抜くことが出来ないみたいだ。
「ルークらを恨むのはお門違いだよ」
イオンをジェイドに預け、私はアリエッタのほうに一歩二歩と近づく。
「紫鶴!?」
「何を……」
私の行動にガイが私の名を呼び、ティアが何を言ってるの、と声を上げる。アリエッタは近づく私に警戒をし、ぬいぐるみを抱く力を更に強めた。
「確かにルークたちはライガクイーンと対峙していたけど……ライガクイーンに傷を負わせ、止めを刺したのは…私だよ」
私とアリエッタの距離は数歩程度離れているだけ。後ろでティアやイオンが私を呼んでいるけど、今はそれに返事は出来ない。