10 月夜に浚われて
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「ママの、仇?」
何のことだろう?アリエッタのママなんて知らないけど。ダアトはイオンを迎えに行ったあの時にしか行ったことはないし。そんな事を一人考えているといつの間にか神託の盾の連中は兵を引かせ始めていた。
「行ったようですし、私たちも行きますか」
ぽんっと頭に手を置かれる。考え事してたの気付かれてたんだ。
「……っ」
全員が歩きだしたときイオンがその場に膝を着いた。慌てて駆け寄れば、イオンの顔色は青ざめていた。
「ジェイド。宿取ろう」
私が言う終わる前にジェイドは宿へと足を向けていた。流石というか何というか。
「すみません…」
「無理はしないでね」
手を貸して立たせてあげる。イオンは申し訳なさそうに目を伏せる。私たちはジェイドの取った宿に向かった。一つの部屋に集まってみんなで話をしていれば途中でイオンがタルタロスを離れている間、何処にいたのかジェイドが尋ねた。
「セフィロトです」
「セフィロトで何を……?」
ただセフィロトにいたとしか言わないイオン。更にジェイドが問う。
「…言えません。教団の機密事項です」
「そればっかだな。むかつくっつーの」
すみません。と顔を伏せるイオン。ルークは怒った風にそう言った。本当に何にも知らないお坊ちゃんなんだから。
「そういやジェイド、お前は?封印術って体に影響ないのか」
「多少は身体能力も低下します。体内のフォンスロットを閉じられたわけですから」
ムスッとしていた顔をジェイドに向けるルーク。そんな事を聞かれるなんて思わなかったのか、ジェイドは一瞬、驚いた風にしたものの直ぐにその問いに答える。分かんないんだよね。ルークって優しいのかそうじゃないのかイマイチ掴めないや。