10 月夜に浚われて
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あれから数日歩き続けて何とか神託の盾の連中とは遭遇せず、無事にセントビナーに着いた。が、
「何で神託の盾騎士団がここに…」
やっと着いたっていうのに門には神託の盾の連中がいるし。これじゃ中に入れないじゃない!
「タルタロスから一番近い街はこのセントビナーだからな。休息に立ち寄ると思ったんだろ」
そう言ったガイを私とジェイドはジッと見た。確かガイはルークの使用人だよね?先日もキムラスカ人だって……ああ、隣の人がきっと何か怖いこと考えてそう。
「おや。ガイはキムラスカ人のわりにマルクトに土地勘があるようですね」
「卓上旅行が趣味なんだ」
「うわっ、寂しい」
含みのある笑みを浮かべるジェイドにガイはさらりと答えた。私が思わずそう口にすると「ほっといてくれ」と少し拗ねたように言う。まあ、使用人なら屋敷の外を長期で出る事なんて滅多にないだろうけど。でも…彼はそうは思っていないようだ。
「これはこれは。そうでしたか」
完全に疑ってるな。ガイもこれでこの話はおしまいって風に「そうさ」って短く答えただけ。
「大佐、あれを……」
私たちの話が終わるとほぼ同時にティアが声を上げる。ティアの指さす方を見れば街の中に入っていく馬車が一台。しかも後からもう一台来ると言う。
「…あれは使えますね」
「もう一台を待ち伏せ…だね」
「じゃあ、、エンゲーブまでの道を少し遡ってみましょう」
私たちは頷いそっと来た道を戻った。
「そこの馬車、止まれ!」
エンゲーブのほうから来た馬車の前にルークが飛び出して両手を広げる。あんな急に目の前に飛び出したら引かれるって考えは頭にないのかな?ともかく、馬車は寸での所で止まった。