10 月夜に浚われて
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「……人を殺すということは相手の可能性を奪う事よ。それが身を守るためでも」
「恨みを買うことだってある」
ティアが一歩二歩とルークに近づき厳しい表情を浮かべる。ガイも同様にルークにそう言った。
「あなたはそれを受け止めることが出来る?逃げ出さず、言い訳せず自分の責任を見つめることが出来る?」
ティアなりに心配してるんだろうけど、それは確かに事実だしね。私も実際、あの日のことは忘れてない。忘れられない。
「お前も言ったろ。好きで殺してる訳じゃねぇって。決心したんだ。みんなにも迷惑をかけないしちゃんと責任も背負う」
私はルークを見くびってたかも。何も考えないで適当に決心したと言ったのかって思ったけど、それなりに考えてるんだね。
「でも…」
「いいじゃありませんか、ティア。ルークの決心とやらを見せてもらいましょう」
「無理するなよ、ルーク」
まだ何か言おうとするティアの言葉を遮るジェイド。ガイも親友の決意に頷く。
「でももしもの場合はイオンをお願いね。ルークがイオンを守ってあげて」
人を殺す殺さないはともかく、ローレライ教団の導師とキムラスカの王族の人間に何かあっても困るし。元々、ルークにはそれを任せるつもりだったんだし。
「大丈夫だっつーの!お前だって無理すんなよ」
「はい?」
驚いた。私の心配なんかしてる。ああ、昨日は疲れてさっさっと寝ちゃったから気にしてるのかな?それともジェイドが余計なことを言ったのかな?
「ルー…」
「ルーク!紫鶴!置いてくぞ」
何を言うつもりだったんだ私は。ガイに呼ばれた私たちは駆け足でみんなの後を追う。う~ん、何かこの任務を受けてから調子が狂うな。